コースの沿革

ICTスペシャリスト育成コースは、ICT(情報システムの企画・設計・構築からセキュリティやメディア系を含む)の 積極的活用を意図する人材を育成する目的で、平成21年4月から、愛媛大学理工学研究科電子情報工学専攻の一つの コースとして、文部科学省によって設置を認められたものである。丁度、愛媛大学が存在する松山市では、 e?まちづくり構想を展開し、ICT産業の誘致などを図ろうとしており、新設の本コースと松山市の連携により、 ICTを軸とした地域の活性化の愛媛大学側の拠点ともなることを意図している。

ICT分野の全国の大学・大学院の抱える大きな問題点は、特に大学院教育では、 教育課程が純粋学問的視点によるものが基本となり、学生の実学経験の欠如や企業との接点の少なさが生まれることにある。 これらを総合的に解決し、実学経験を重視し、かつICT分野の深い専門知識と他分野の幅広い知識を兼ね備え、 ICTを活用して新たな付加価値を生み出せる高度な実践的能力を持つT型人材を育成することがコースの目的である。

これらを通じて、ICT立国としての日本の確立や、ICTを基点としての地域活性化を目指し、 豊富な実学体験と、これらの体験を基本として、 関連分野の事項や社会の現象をICTの言葉で語れるような人材を育成することが本コースに課せられている。 ICT系の進んだ、かつ、幅広い知識・教養を備え、それらを使いこなす能力と、 特定の領域に対して深い知見・知識・能力を併せ持った、いわゆるT型人材を育成し、 次代のICT社会のリーダーたらしめる人材を育成しようとする。